「こんな告白をして失敗した」との失恋情報が、ネット上に山ほど飛び交う昨今、そのうえ男女とも、恋愛リスクを避けたがっている時代になった。
たとえ思い切って告白しても、バブル期より成功率はずっと低いだろう。
心理学的に見ても、思い切って行動しにくい時代だと、T田隆教授は言う。「人間は、自身の主観的なイメージに従って行動する生き物。
バブル期ぐらいまでは男女ともに、何かによってある種の精神的な満足を得、恋愛に対してもポジティブな幻想を抱いていた。だから恋愛に憧れ、そのイメージに従って行動(告白、消費、非日常的なデートなど)を起こせたわけです」でも確固たる成功体験を得ていない男女は、恋愛にもポジティブな幻想を抱きにくい。
「努力すればオイシイ思いが待っている」と思えなければ、失敗や危険を冒してまでそこにまい進しようとはしない。そう考えると、コクらない男女が多いのはやはり、自信を得にくい″右肩下がり″の経済と深く関係していそうだ。
快感を学習する方法前出・米山博士も言う。「告白しない男女の急増は、おそらく20代を中心とした若者の『成功体験のなさ(快感の体験不足)』によって起きた現象だろう」と。
先ほど、恋愛の第1ステージで放出される過剰なドーパミンを抑えるため、バソプレッシンなどのブレーキホルモンが作用することもある、と書いた。実はこれらのホルモンのせいで、告白にも「やっぱりやめよう」とブレーキがかかってしまうことがある、とのこと。
逆に、そのブレーキを無視して異性に声をかけられるような男性、いわゆる「モテ男」は、ひとえにドーパミンの大量放出などによって感じる″快感″を得たいがために、猪突猛進できるタイプ。彼らは何度かその快感を実感して「気持ちいい」と学習しているからこそ、アクセルを踏み続けられるのだと、Y山博士。
よって、成功体験が少ない現代の男女は、ブレーキホルモンを抑えるべく、普段から意識的に次のような試みにトライするほうがいい、と言う。1.自分にはムリだと思うような高級品を、思い切って買ってみる、2.100メートルを全力疾走してみる、3.1日食事を食べないでガマンしてみる。
1は、思い切って行動するときの″ドキドキする感情″を実感するため、2は自分の運動能力の限界を体感して「このぐらいまでならやれる」と精神的な限界に自信を持つため、3はガマンが肉体にどう影響するかを知り、「好きなのにその衝動を抑えて告白しないのは健全でない」ということを知るためだと、Y山博士。言われてみれば、ふだん全力でスポーツすることとは無縁なインドア派で、なおかつ「食べたいと思ったら即コンビニで何か買う」などガマン知らずの状態にい続ければ、自分の限界点がどこにあるのか分からない。
自信もつきにくいだろう。しかも昨今の男女は、堅実で節約好き。
昭和の若者と違って無謀なこともめったにしないから「こんなことやっちやった」「こんなに高いもの買っちゃった」とドキドキするシーンは少ないはず。
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